日本では古来、顔の汗や洗った手を拭くのはタオルではなく「手ぬぐい」を使用してきた。シンプルな木綿の平織りの布はとても実用的だったが、あるとき誰かが気づいた。この真っさらな広いスペースは表現の場ではないか、ということに。それ以来、手ぬぐいはさまざまな色であったり、柄であったり、デザイン表現の場ともなっていったのだ。
「染の安坊」は東京・浅草に店舗を構える染物専門店。版画のように型を使って、職人がそのときの温度や湿度、染料の状態を見ながら1反ずつ染めていく伝統の本染め技法「手捺染」を得意とする。
今回『ゴルゴ13』とのコラボレーションで製作した手ぬぐいは全3種類。いずれも手捺染により、漫画作家が手で描いた微妙なタッチを忠実に再現した。
使用する手ぬぐいは「特岡」というなめらかな手触りの上質な生地。柄は実際に作品として描かれたシーンを約35×100㎝大の大きさに再構築したもの。熱心なファンであれば、どのエピソードであるか、すぐにピンとくることだろう。部屋に飾るもよし、粋な包みものとして愛用するもいい。
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メデジンカルテル(黒)
「メデジンカルテル」は『ゴルゴ13』の名シーンとして誰もが思い浮かべる、飛び降りながらの射撃シーン。SPコミックス第102巻に収録される第315話。
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海へ向かうエバ(エンジ)
「海へ向かうエバ」は、さいとう・たかを先生が脚本を手がけた、ファンの間では名作のひとつと高く評価されるSPコミックス第21巻に収録される第81話。
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ビッグ・セイフ作戦(紺)
「ビッグ・セイフ作戦」は、ここから漫画史に残る53年8か月を超える連載が始まった、SPコミックス第1巻に収録される記念すべき第1話。
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「手捺染」は染料と糊を混ぜ、直接布地に摺り込んで染色する染色技法。日本の職人が1反ずつ丁寧に仕上げている。
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特製の紙帯を巻いてお届け。生地の端が切りっぱなしの日本手ぬぐいとなる。
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本品は大判の作りなので、手や顔を拭く以外にも、弁当や一升瓶を包んだりと、さまざまな使い方ができる。