本の表紙には、大きく「こはるちゃんの おたんじょうび」とあります。
そうです、この本は、贈られる人の名前が入った絵本。カスタマイズ絵本と呼ばれる、オーダーメイドで作られた世界で1冊だけの本なのです。本を贈られる人だけのために作られた、特別な絵本です。贈られた人の数だけ、ちがう絵本があるのです。
では、絵本のページをめくってみましょう。
チェブラーシカは、なかよしのワニのゲーナとカフェにいました。
おみせには、パーティを楽しんでいる人たちがいます。
「ゲーナ、あれ なあに?」
「あれは おたんじょうびパーティだよ、チェブラーシカ」
ゲーナの返事を聞いてチェブラーシカは思いついたのです。
「そうだ、ぼく、こはるちゃんの誕生祝いパーティをしたい!」
そう、チェブラーシカは、こはるちゃんとお友だちだったのです!
こはるちゃんの誕生日パーティをひらくことを決めたチェブラーシカは、なかまたちに会いに行きます。なかまはみんな、それぞれのアイディアでこはるちゃんの誕生日を祝ってくれるようです。
そして、こはるちゃんの誕生日。パーティのためににぎやかに飾り付けられた部屋に、こはるちゃんがやってきます。
こはるちゃん、いらっしゃい!
さあ、楽しいパーティが始まります!
物語はこのあと、意外な展開となります。
チェブラーシカのなかまたちは、こはるちゃんにどんなプレゼントを用意しているのでしょう。
そしてチュブラーシカは、何をプレゼントするつもりなのでしょう。
読み終わったあと、心がほっこり、涙がじわっとする絵本です。
1点だけ注意があります。この絵本は、誕生日を迎える子どもの、うれしい気持ちを思いきり盛り上げてくれます。
お子さんに読んであげたら、「ねえ、もう一度読んで!」「もう一度、もう一度!」と、繰り返し読み聞かせをせがまれて、音を上げる羽目になってしまうかもしれません。
何とぞご覚悟を!