小学館イマージュ
沢庵宗彭 筆「放下着」
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沢庵和尚が、禅の境地をあらわした名幅が、いまここに。
【細川家伝来、永青文庫秘蔵の名品をここに再現】
東京目白の永青文庫は、細川護熙氏が理事長を務め、国宝・重文を含む細川家歴代の家宝一万五千点以上を所蔵する美の殿堂として広くしられている。その永青文庫に秘蔵される「放下着(ほうげじゃく)」は、自由奔放な筆さばきで禅の奥義をあらわす名僧・沢庵の横一行の墨蹟として珍重されている。一休禅師、村田珠光、そして茶聖・千利休とつながる茶道の伝統をふまえた逸品として尊重されてきた。この貴重な墨蹟を永青文庫の特別許可と全面協力を得て、はじめて復刻した。
【禅語としての「放下着」】
中国の唐の時代の高僧・趙州(じょうしゅう)和尚のもとに、あるとき、無一物の境涯に達したと自負する僧がやってきて、「この上、どう修業をしたらよいか」という問いに、「放下着」と答えたという。この一語にふれ、初めてその僧も本当の悟りを開いたといわれる。「放下着」の三字は、禅でいう「本来無一物」という悟りの境地をあらわしている。
【原本の風格そのままに再現した一幅】
永青文庫の原本の表装には、絹の中廻しに「尾長鳥」と「ざくろ」を金糸で刺繍した高雅な文様が施されている。この風格あふれる表装を再現するため、原本を基に新たに文様をおこし、特織した裂地を用いた。見る角度によって金が柔らかに輝き、沢庵の書を引き立てている。さらに風格のある鼎(かなえ)印も忠実に写し、「放下着」の三字と絶妙な調和を保つ、上品な趣きを楽しんでいただけることだろう。家庭の床の間や和室に、また、季節の伝統行事やお茶会などに高貴な掛け物として、是非ご愛用いただきたい。
【無私無欲の境地を貫いた、沢庵宗彭(1573年~1645年)】
沢庵宗彭は、天正元年(1573)、但馬に生まれた。幼くして出家し、修行を重ねた後、大徳寺派の董甫宗仲(くんぽそうちゅう)、春屋宗園(しゅんおくそうえん)に師事、春屋の法弟、一凍紹滴(いっとうしょうてき)の印可を受け、37歳の若さで京都・大徳寺の第153世の住持となった。寛永6年(1629)の紫衣事件(朝廷が僧に授けた法衣を幕府が剥奪した事件)では幕府に反抗し、出羽(山形)に流罪となるが、権力に屈せず、一貫して正論を通す沢庵和尚の硬骨ぶりは、一層その名を高めることになったといわれる。正保2年(1645)、権力、名誉、地位にとらわれず、無私無欲の境地を求め続けた沢庵は、品川の東海寺で73歳の孤高の生涯を終えている。