小学館イマージュ
白隠慧鶴「円相図」
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〈生きた禅〉の精神が宿る一幅を、原寸大で再現。
【今日の禅の基礎を築いた白隠禅師】
白隠慧鶴(はくいんえかく)は、江戸時代中期の禅僧で、近世を代表する禅の大成者。禅師は「公案(こうあん)」を中心にした禅の修行に新風を吹き込み、さらに多くの修行僧を育成して臨済宗の復興を成し遂げたといわれる。現在の臨済宗の禅風は白隠に始まったといっても過言ではないだろう。禅の精神を平易に説いた著作のほか、呼吸法など実践的治療を説いた医学随筆「夜船閑話(やせんかんな)」なども知られ、その教えは多くの人々に親しまれている。
【禅の奥義がある、円相図の世界】
本掛軸は、白隠の筆による現存する唯一の円相図(えんそうず)として、いまに伝わる名品を再現した一幅。文字通り、円は丸くて、角がなく、終わりも始まりもない形をしている。この切れ目のない、欠陥のない円満な相が、大空のごとく際限がなく広大で、わだかまりのない心境に通じるものとして、禅宗では最高の真理・悟りをあらわす究極の形とされている。悟りの世界とは、円満清浄、真空無相の「円相」そのものといえよう。
今日まで高僧が遺したとされる円相は幾つかあるが、この白隠の円相のもつ迫力ある筆致は、他には類のない力強さと深い精神性を感じさせる。その妙味は、禅の深遠なる真理に通じるものを感じさせる。
【円相と茶摘み唄(画賛の読み)】
遠州浜松よひ茶の出所
むすめやりたやいよ茶を
つミに
この左から右へと書かれた三行は、伸びやかな筆の動きが活き活きとしており、文字の懐も大きく、また墨継ぎにも、リズミカルな筆の流れが感じられる。禅の民衆化に身を投じた白隠にとって、最高の真理は、むしろ茶摘み唄の背景にある巷(ちまた)にこそ存在することを、この円相図は物語っているようだ。
【原本の趣をそのままに…。原寸大で再現した一幅】
悟りの境地を象徴化した「円相図」。この白隠の逸品を、原寸大で最新の高精細美術印刷で再現。和室はもちろん、洋間や応接間などあらゆる部屋の壁面に調和するよう心がけ、軸装の隅々に至るまで落ち着いた配色で仕立てあげている。四季折々の風情や催事にあわせ楽しめる一幅だ。また、禅の大成者による、禅の心をあらわした一幅として、茶席でも活用いただけることだろう。
【白隠禅師(1685年~1768年)】
臨済宗中興の祖といわれる白隠は、臨済宗妙心寺派の僧。駿河国(静岡県)駿東郡原(現・沼津市原)の駅長であった長沢氏の末子に産まれる。15歳で松蔭寺単嶺祖伝について得度、慧鶴と名付けられたとされる。33歳で松蔭寺に住し、翌年には妙心寺第一座となり、白隠と号した。40代、50代は諸方の寺で講義にいそしむ。73歳、内観の法をつづった「夜船閑話」、82歳、自叙伝「壁生草(いつまでぐさ)」を著す。84歳で示寂。