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「ファクトリーブランド」の逸品

カテゴリ | 逸品アカデミー~ブランド編~

2014/3/18

「ファクトリーブランド」の逸品

日本には大企業のOEM(相手先ブランド生産)に従事するメーカーが数多く存在する。
普段は表に出ることのないプロの技術者に、自社オリジナル製品にかける思いを聞いた。

「ファクトリーブランドには私たちの夢がつまっています」

端的にいうとOEM(相手方ブランドによる生産)とは黒子の仕事だ。だが、名もなき町工場の職人がそうであるように、OEMメーカーにも矜持がある。
厳しいコスト制約の中で得意先の要望をくみ取りながら、期待以上の製品を企画し、寸分の狂いもなく量産すること。不具合が発生すれば工場の責任。そんな厳しい世界でモノ作りに挑むメーカーが、日本にはまだまだある。



今回取材したフレックスジャパンは、紳士シャツのOEMメーカー。工場は本社のある長野と熊本に2か所。中国、インドネシア、ミャンマー、ベトナムをはじめ海外の6か所にある。
「弊社の主力品目は紳士服量販店向けのシャツ。その9割は海外の工場で生産しているが、品質は国内生産品と同等」と断言するのは、同社の小沢秀明さん(54歳)。新工場の設立や生産管理に35年以上たずさわるベテランだ。
繊維産業に限らず、メーカーが国内工場を維持するのは厳しい時代だが、現会長の「技術継承の場として工場は必要」という思いで運営を続けている。ここ長野工場では約40人の少数精鋭のスタッフが働く。従業員の大半は地元の女性。職人という雰囲気ではないが、ミシンの腕前は超一流。10年前からは高度な技術力を生かし、シャツ生地を使った薄手のジャケットを国内で生産している。
「ジャケット作りは素人。だから先入観にとらわれず、独創的な商品開発ができた」と小沢さん。目下、チャレンジしているのは競泳用水着の縫製技術を応用した縫い目がないジャケットだ。
「OEMの仕事はどうしてもコストありきになりがちです。安いから手を抜くということはありえませんが、制約があるのは事実。自社製品なら、素材から開発し、惜しみなく手間をかけることができます。当然値段は高くなりますが、誰も真似のできないことに挑戦することに工場を持つメーカーの存在意義があるのです」
  • 「ファクトリーブランド」の逸品
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    【縫い皺が目立たないようにミシンをかける】
    たとえば袖つけ。薄手の生地をふんわりと美しく、立体的に縫い合わせるのは熟練の技を要する。

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    【見えない場所にこそひと手間をかける】
    裏地は省いてあるが、前身頃の裏に薄くて硬い芯地を圧着。部位によって芯地を重ねて張りを出す。

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    胸ポケット内の裏地を引き出すと、ポケットチーフ風に。

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    独自開発した高機能素材「ハイブリッドセンサー」を使用。

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    肩パッドや裏地を省いてあるので、カーディガンのように軽い着心地。

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