パリのセーヌ川でのんびりとボートを楽しむ女性たちが太陽に照らされている姿が描かれた作品。ルノワール作品にはおなじみの、おしゃれな服を着た女性、手漕ぎボート（スキフ）、帆船、鉄道橋など、印象派のモチーフがいくつか含まれている。
正確な場所は特定されていないが、レクリエーションボートで人気のスポットであったパリ中心部の西約10マイルにあるシャトゥー近くの川を見ていると思われる。
ルノワールは白と他の7つの強い色のみを使うことにこだわり、黒やアースカラーは避けていた。本作はチューブから直接、他の色と混ざっていない、明るい絵の具を使い、夏の暑さと光の効果を生み出している。
また意図的に補色を使用して、明るいオレンジ色のボートを、紺色の水に向けて配置した。これにより色の対比を強くさせ、並べてみるとよりオレンジが濃く見えるのだ。
ルノワールが追求した鮮やかなカラーが映えるこの1枚をぜひ眺めてみてほしい。

【額装】
額の色は白、茶、ナチュラルを用意。ロンドン ナショナル・ギャラリー公認の証としてマットに金色のプレートが貼付。壁掛け可能。

【高品位美術印刷】
画稿はキヤノンが開発した高品位美術印刷技術により高品質・高細に複製。
インクに圧力や熱を加え「微粒子」に変えたうえで、直接紙に噴き付けて印刷しているので網点（ドット）がなく滑らかな印刷面となる手法。
この印刷は30～50年近く変色しない技術から国宝や重要文化財などのレプリカ製作にも応用されており、その品質は高い評価を得る。耐光性・演色性に優れ、高品質を長くお楽しみいただける。

【ピエール＝オーギュスト・ルノワール（1842-1919）】
パリで磁器の絵付け職人として働いた後に、本格的に絵画に取り組む。人物画に優れた才能を発揮し生命力や幸福感に溢れる人物を柔らかであたたかな質感で数多く描いた。新古典主義の画家、アングルの線やデッサンに学び、印象派主義特有の豊かな色彩との融合を試み、独自の画風に到達。晩年は、幸せに満ちた理想の女性像を描き続けた。