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石川県 能登町「能登マキリとイカ割き包丁」

カテゴリ | メイドインニッポン紀行

里山里海の暮らしに鍛えられた、確かな手仕事

  • 石川県 能登町「能登マキリとイカ割き包丁」
  • 石川県 能登町「能登マキリとイカ割き包丁」

    地元で絶大な信用がある職人

    かつて、どの村にも1軒はあった職業が野鍛冶だ。鎌や包丁、鉈などの刃物から、農具・漁具まで、鉄の注文ならなんでもおまかせ。その職人魂の真骨頂は、すり減った鍬の先に鋼を継ぎ足す先掛けというサービスである。安い修繕料で新品同様に鍬の機能が戻り、孫子の代まで使える。野鍛冶に寄せる農家の信頼は、絶大なものだった。
    それは港町でも同じこと。鮮度が命の魚を毎日扱い、1分1秒も無駄にしたくない水産加工業者は、とにかく刃物の切れにこだわる。魚のプロだから自分でも研げるのだが、あえて野鍛冶に頼みにくるのは、研ぎのクオリティーが桁違いだからである。
    石川県能登町宇出津に明治41年(1908)から続く『ふくべ鍛冶』は、若い後継者がいる家としては能登半島最後の野鍛冶だ。2011年、佐渡とともに日本初の世界農業遺産登録地となった能登半島。その選定キーワードは「里山里海」だった。ふくべ鍛冶が地域の人々のために作り続けた道具は、まさに働く農業遺産ともいえる。

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    宇出津の表通りに面したふくべ鍛冶の店舗。鍛造所は少し離れた山中にある。

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    宇出津、小木(写真)は能登半島の富山湾側にある静かな港町。振り返ればすぐに里山が迫る。

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    4代目で、出張研ぎも始めた健太朗さんと、嫁に来る前からふくべ印のイカ割き包丁を愛用していたという妻の由佳さん。

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    日本海沿岸の港町で好んで使われるマキリ。その語源はアイヌ語の「小刀」といわれ、蝦夷の道具文化が北前船で伝播したという見方が有力。今は〝旅もの(仕入れ品)〟が多く、能登マキリのように地元の野鍛冶が鍛えたものは珍しい。鋼には切れの持続性で定評がある青紙2号を、地鉄には錆びにくく、心地よい研ぎ味も楽しめる和鉄を使用。片刃造り。柄はカシ。

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    イカ刺し造りでありがちな失敗が、身がすだれ状につながってしまうこと。このイカ割き包丁は、まさにそのトラブルを防ぐための業務用品。柳刃包丁のように長いストロークではなく、切っ先を立て手首のスナップで切る。刃がまな板から離れず確実に切れる。先端は鋭利だが、両刃造りで峰が厚くバランスもよい。アジやキスなどの料理にも重宝。鋼は青紙2号。柄はサクラ。

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